1億2532万5000 / 77億9500万 = 1.6%

2020年推計。

今般において皆様ご承知の通り、世界人口77億9500万のうち、我が日本国民の人口は2020年推計において 1億2532万5000人となっていると承知しております。従いまして、現状の通り全日本国民全員が死亡したとしても、世界に与える影響はわずか 1.6% に過ぎません。よって、コロナウィルス感染症は「たかが風邪」なのであります。

…。なんて主張をしでかしたら、誰だってこいつは頭がおかしいと判断するだろうけれど、残念ながら、最近の「菅ロジック」は本質的にこれとまったく変わらない。

どんなであれ、「正しく現実をみる」のに必要なのは「ワタシが受けうる実害」を正しく想像出来るかどうか。確率とか割合というのはどうしても騙されやすいものであることは認める。けれども、「致死率90%の毒ガスが充満した電車」で「ワタシが死ぬ確率」は、「乗れば90%死ぬし、乗らなければそれで死ぬ確率はゼロ%である」と理解できるかどうか。「1億2532万5000 / 77億9500万 = 1.6% なので少ない」ではなくて、「日本人全員が死亡する」に正しく反応出来るかどうか、てことだよ。あなたが日本人なら確率は100%、そうでないなら対岸の火事。ある特定の場所で 100% であろうと、「僅か 1.6%」なのだよ。

なんてことを毎日思ってるわけだよ。泣けてくるよ、こんなのが首相かよ。


2021-08-15追記:
パンケーキの毒見はしたほうが良いだろうか?

「しかしながら1.6%という低い水準に抑えられているのは事実なのであります」論のアホさとともに、「作用」への想像力の欠如も気になったりする。たとえば、地球の平均気温が10℃上がるとどうなるのか、たかが10℃である、こんなものが大したものであるはずがない、そうでしょう? (無論、こんなことが今急激に起これば、実際はおそらく人類が即座に滅亡する。)

日本人全員死亡ということが起こった場合の「1.6%」を「影響」と言っていることそのものが議論として馬鹿丸出しで、これは影響ではなく単なる人口比。たとえば経済損失に換算してどうだ、だのを測ることで、ようやく「影響」として論ずることが出来る。今炎上中の某メンタリストではないが「老人の1%と働き盛りの1%は同じである」わけがなく、経済損失換算でもしてみればいいのだ。そうすれば間違っても「老人が死なないからいい」などとは言えなくなるはずだ。

なんてことも思ってみた。