2030

2030未来への分岐点

今朝の情報番組で LIMEX を紹介してた。これでも言ったことだけど、こういう未来への希望的な話題はワタシの大好物である。

で、ちょっと思い出したことがあって。

LIMEX と似た技術の話で、10年ほど前だったかにちょっとだけブームになった「ケナフ」についての気になる巷のハナシね。

職場(出向先)で導入されてたのが、コーヒーなどの飲料のカップにケナフを使ってる自販機で、そのときにとても希望を感じて、素敵なことだなぁと感心してたのよね。で、つい先日ふとそれを思い出して、今どうなってんだろうか、と思ってググったら、なんとも妙なことになっていた。

ワタシが「感心」したのは「森林破壊を伴わない資源である」ことである。であるならば、桶屋が儲かる。つまり、「CO2削減につながる、かもしれない」。まぁそうなんだけどさ。「CO2削減になるから植えようぜ」という運動が起こったらしい。そしてそれへの批判記事が大量に見つかる。うん、そりゃそーだろ。「植える」ことで CO2 削減に直接つながるって発想はワタシにはまったくなかった。「紙を作るために森林破壊が必要」ということを「減らせる」ことで間接的に CO2 削減につながるであろう、てだけの話。

不思議なことって起こるもんだよなぁと思う。たとえば「222nm の紫外線は安全」という本質を理解せずにガセを伝えたテレビ朝日の某番組のように、メディアの伝え方が根本的に間違っていることで起こる問題もあるし、そもそもちゃんと伝えられていても間違って解釈される伝言ゲーム類の誤り伝播で起こる問題もあり、ケナフ問題は、どっちだったんだろうか。途中経過を知らないのだが、きっとここには「間違った報道」が関与していたのではないのかな、と、ここ一年の新型コロナウィルス関連報道をみてると、強く感じる。

なんでもそうなんだけど、最低でも「本質を理解しようとする」ことは不可欠で、そうしていれば、「ケナフを植えれば二酸化炭素削減になる」なんてバカな発想は、普通は出てこないはずだよなぁ、と。

無論「本質を理解出来る」ことってのは簡単なものばかりではなくて、「割り箸問題」なんかもそうね。最近やっと「里山保全」という本質が理解されるようになったから「間伐材で割り箸を作って何が悪い」と皆が理解出来る土壌が出来た。そんな例はこれまでもたくさんあったこと。

LIMEX はワタシは今回初めて知ったのだけど、第一印象としてはとても期待出来る、とは思うんだけれど、何か問題を抱えていないだろうか、というのは考えておかないといけないな、と思った。