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ワイヤレスキーボードを買った話と、emacsを使い倒して猛烈編集の話の2つからふと Dvorak 配列のことを思い出したのだけれども、書けば目立ってしまうのは確実で、迷惑だろうなと思って、NOINDEX にしてみたりしてる。役に立つことを書く気はないからさ。Google 検索で目立ってもらっちゃぁ困るのよ。
以下思うことを箇条書きで:
- 売れないので=店舗にめったに並ばない=選べない、が消費者には致命傷。
- 道具は大事。
- 一方で、道具だけが大事なのではない。
- 頭脳労働者が最も大事にしなければならない道具は「脳味噌」。
- タイプ速度と生産性が直接相関する職業とそうでない職業があるだろう。
- IT業界の生産性とタイプ速度の比例関係は、ないことはないだろうが、あっても開発フェーズに強く依存するだろう。
- だとしても、IT業界を住処にしていて、おのれの生産性をタイプ速度で向上させようと思うなら愚かだ。
- 例えばタイプしないで済む方法を探せば?
- なんなら、いかに「ものを作らないか」を考えれば?
- とか。
- Dvorak が官軍となったパラレルワールドは間違いなく幸せなのだろう。
- きっとそれは「ストレス軽減が生産性に寄与する」という意味で。
- そういうことなら望むところだ。
- 一方で、アタシはタイプ速度は全く求めない。
- なぜなら開発者生活のほとんどの時間で、タイプしてる時間よりも思考してる時間の方が長いから。
- となると、Dvorak を試してみたいという欲は、あってもそれは知的好奇心満足のため。
- そこまでするほどのモチベーションは今はないなぁ。
- 結果として Dvorak が今後官軍になってくれるならそれはそれで嬉しい。
- でもそうならなくても、ワタシ自身は別になんとも思わない。
- タイプ速度が生産性に直結する職業、多いでしょう? 例えば最近だと地上デジタル放送の同時通訳字幕担当者とか。
- 誰かが本気になって、そういうところから狙って普及させていけばいいのかもね。
QWERTY が良いというつもりはないし、QWERTY からの移行なんかどうとでもなるとも思ってるよ。けど、職業柄「ワタシはどっちゃでもまったく困らんでしょうね」てとこね。
IT技術者の「開発」という行為に含まれる「連続的にタイピングだけしてる時間」てのがさ、多くの人が考えるより遥かに少ない、と思うんだ、あたしゃ。というか猛烈タイピングアビバ野郎の低品質な成果の尻拭いばかりしてきたぞ、ワタシは。(少なくとも、「雑」さは品質にダイレクトに影響しますが、どうも高速タイピング節な方々には、雑な人たちが多いように思う。力かけるとこ、間違えちゃったのね、てヤツね。)
「タイプしてる時間よりも思考してる時間の方が長い」って、伝わりにくいかもなぁ。わかりやすい例としては、見積もり実装量が例えば 100 行あったとして、「100行分全てを新規タイピングで生産」しないでしょ? つまり「全部を一文字ずつ入力する」わけではないでしょ? まっとうな技術者なら。最も幸せなケースでは、10行の手間で100行分を作れる場合も、あるでしょう? だけれどもそれをするためには、「頭を使う」必要がある、でしょ? これはわかりやすい例。でもそれだけでもないんだなぁ。もっと細切れにも、例えば何かしらの「コード断片の再利用」を、「書きながら探しながら考えながら」、って感じなんだけど。あともっといえば、ワタシなんかに言わせりゃ「リファクタリングは後からするもの」じゃなく、「書き始めたその時点から」やり始めるもんなんだけど、そんなことをしてれば当然、考えてる時間の比率は必然的に大きくなる。
とはいえ「今から、これから」Dvorak の世界になるのなら、そら歓迎はするなぁ。だってそれって、もともと丁寧に作業する人の負荷も減らすわけだし、雑な人のタイプミスも減らすわけだろ? そいつぁ素晴らしいや。ま、無理だとは思うけどさ。