【読んでほしいのか読んでほしくないのか微妙なネタ】扱いが繊細なやつ(でも一度は書いとくべきだと思ったんだ)

工□にも三種類あって、アウトなやつ、セーフだけどワタシはネタにしようと思わないやつ、セーフかつ話のネタにしたいのに扱いが繊細なやつ。

アウトなやつ、は説明いらんよね。「セーフだけどワタシはネタにしようと思わない」てのはさ、「きゃーすんげーえっろい、たーのしーねー、貴様もどう?」だけのやつね、なんの足しにもならんというか、少なくとも「ワタシのサイトで書くネタじゃない」。そう、「ネタにしたいのに」てのがあるのですよ、しかもえげつなくエロいのに。

「えげつなくエロい」のにも関わらず、「ワタシのサイトで書くネタだ」と思っているということなんだけれど、それはすなわち「有用」とか「有意義」にも繋がるからなの。けれどもこれがまぁとにかく厄介なんだ、軽い気持ちでは紹介できない、非常に繊細な話。ずーっと先延ばしにしてきたんだけれど、いい加減ちゃんと書いとかないといけないなと思ったのよ、だってちらちら出しちゃってるからさ、「18禁ネタなので」みたいちょっと濁してはいるものの。

ちょっと大きく改行しとくね、読みたくない人は今のうち離脱を。

さっき、このネタに、オンラインの TTS ツールについて追記した。そこで「CoreFont をとある筋から紹介された」と書いているのだけれど、これは実は「催眠オナニー」。

「催眠」という事象と技術の「確かさ・正しさと胡散臭さ」はこれは、ちょうど東洋医学(ツボなど)や観天望気が置かれている状況に極めて似ている。要するにオカルトとエンタメに常に紙一重なのだが、科学や医学による説明も今ではちゃんとある。東洋医学や観天望気がそうであるように、全てが証明されているものでもないし、まったくデタラメのものもある。最近大炎上した某メンヘラメンタリストなんかをちょっと理解しようとすればわかるのだが、あれはまさに「最近ちゃんと脳科学などで理解されるようになったこと」をエンタメに持ち込んだのであって、催眠術もこれと同じである。

催眠術と民間療法、東洋医学は非常に通ずるものがあって、理解や検証なく実践だけで発展してきたという側面がある。医術で言えばまさに臨床だけで発展してきたということ、もっと簡単に言えば「なんかわからんけどそうなる」ということ。これは今でもそれに近いところはあるものの、だけれども一応これは古くから心理学のテリトリーであるし、当然心理学なら脳科学からのアプローチも可能である。ただし後者はワタシは知らないけれど。

催眠状態というのは、心理学・医学の説明ではこれは、「変性意識状態(トランス状態)」などとも呼ばれていて、潜在意識と顕在意識の割合が逆転している状態、と思ってもらえばいい。この状態になると暗示が入りやすい、というようなこと。この状態を作り出す技術が催眠術であり、近代的なものはミルトン・エリクソンが発展させた。

ここまでで言いたいことは、「催眠術はただのオカルトではないし、科学的なアプローチで説明されているちゃんとした技術である」ということである。

さてもうひとつ。「オレに効くの?」の話である。最近はあまり見なくなったけれど、20~30年くらい前はテレビで催眠ショーはよく行われていた。そしてまぁ被術者の奇異な行動を笑う、という構造なわけだ。なればこそ「ワタシはあんなバカぢゃないもん、かかるわけないよ、ウフフ」と思うに至るわけである。たとえここまでの話を理解・咀嚼し、「ちゃんとした技術なのだ」と頭では理解しても、こと自分のこととなると「ワタシがかかるはずがない」と思ってしまうのはそう、この思考癖そのものこそが心理学の範疇である。実際は「変性意識状態」になることはこれは、本当に誰でも出来る。なってみればわかるが、これは本当に、本当にただの生理現象なのだ。

ここいらから「有用性・有意義」の話に近づいてくるのだが…。この「変性意識状態(トランス状態)」、実はほかの色んな状態と関連付く。ざっと「フロー状態」「ノッってきたー」「集中する」「マインドフルネス」「ランナーズハイ」「クライマーズハイ」「自己暗示」「まどろみ」。特に頭脳労働者にとっては最初の「フロー状態」が極めて重要で、この時間をいかに維持できるかが生産性維持の鍵でもあったりする。トランス状態とは、その深度の差はあるものの、これらの状態と同じであるか、似た状態である。

被暗示性、というものがあることになっている。つまり、催眠にかかりやすい者とそうでない者がいる、ということ。これそのものは実感としておそらく事実だが、ただ、それこそ技術の発展によって、それこそ「STEING;GATE ZERO」の世界観が示すような技術によって、「いかなる人間も催眠にかけることが出来る」日は来ないとは限らない。…いや…。

「扱いが繊細」の話に突入する。「STEING;GATE ZERO」を例にしたのは偶然ではない。まさにこれを言いたくて例にしているところがある。すなわち「洗脳(ブレインウォッシング)」だ。

この話で気をつけなければならないのは2つある。

一つは「誰もが簡単に洗脳出来る」ということはありえないということを理解する必要がある、ということ。つまり、「催眠オナニーの技術を応用して洗脳に利用する」ことは出来ない。技術的には洗脳は、「強烈なトラウマを植え付ける」「激烈な強依存関係を構築する」であるとか、あるいは要するに心理学的に言えばたとえば「学習性無力感」といった、とにかくひたすらに「極めて異常な精神状態」を利用する必要がある。洗脳されているから依存してしまう、と思いがちであるが、実際は依存関係の構築はむしろ洗脳のための手段である。多くのカルト教団で行われてきた洗脳も、多くのケースでは拷問などの身体的虐待を伴うことが多かったらしい。催眠オナニーで利用される状態はそれよりも何億倍もライトな、簡単に言えば「望めば即座に自分の意思で解除することが出来る」状態である。催眠を過度に恐れたり忌避することは、もしかしたらかえって自身にとって危険な場合がある。大事なので繰り返すが、「洗脳」にまで至るようなことをしない限りにおいては、催眠は常に「自身がそうなりたいと願う」ことによってかなう状態であり、縛るのもほどくのも自分自身の意思によってコントロール可能である、ということ。術師はその手伝いをしてくれるに過ぎないのだ、ということを理解する必要がある。

もう一つ気をつけなければならないのは無論「突き詰めればやっぱり悪用は可能」ということだ。よく性犯罪を扱うようなアダルト作品では、催眠術はよく登場する。これは現実に行うことはもちろん簡単なことではないのだが、「トランス状態」という言葉にもう一度反応してみることだ。あなたはどういった場面で「トランス状態」という言葉を耳にしただろうか? クラブ? ディスコ? ヤクザ映画はお好みか? そう、このトランス状態(に近い状態)は「薬でも生み出せる」ということなのである。そう、これが「覚醒剤」。すなわちこうした知識を仕込もうとすれば仕込もうとするほど「社会悪」に寄り添いかねない、ということ。エロの力は偉大だが偉大過ぎるのだ、ゆめゆめそうしたことに手を伸ばさぬよう。

順序が逆になったかもしれないが、ここまでの比較的極論に近いことも注意しなければならないのは無論誤解されやすいものだからだが、そういうのではない、ごく当たり前の注意点ももちろん重大である。催眠音声の製作者さんたちのサイトを訪れてみれば、配布の仕方に非常に神経質になっていることに気付くこともあるかもしれない。特に「フリーだが Youtube や Twitter などでの配信はげんに謹んでほしい」のような。これは「対面」でない音声作品ならではの危険性の話。被暗示性の話をしたが、ワタシの経験からいって、被暗示性は「鍛えることで高められる」。もちろん生まれつきなのかはわからないけれど、もともと被暗示性が高い人は確かに存在する。生まれつきであれ鍛えてそうなった人であれ、そうした人が「意図せず催眠状態(に近い状態)になる」ことはこれは結構簡単なことなのだ。つまり「お鳥さんになったよ~ピヨピヨ」みたいなショー催眠で見られるような深トランスにまで即座になることはほぼ十中八九ないけれど、軽い脱力状態になってしまうようなことは、催眠に慣れてくるとこれは結構簡単。これがたとえば車の運転中だったりしたらどうなる? たとえばそういうことである。つまりはラジオで不特定多数に向けて催眠音声を垂れ流すようなことは、絶対にあってはならないのだ。

扱いが繊細、についての、最後の話。「最悪社会的に死ぬ」。まぁこれだけは本当に純粋にネタ的なところはあるのだけれどもね。要は、催眠オナニーというのは、(音声作品を使う場合は)イヤホン装備で全裸で寝ていて、ときどきヨガってたりあえぎ声をあげてたり「いくーっ」て叫んでたりする…のを見られて社会的に死ぬ、てことね。いや、しゃれにならんて。

ついでにいうと、やはり「依存性が高い」ものになりがちだ、てこと。実際ちゃんとかかれるようになってからわかるんだけど、催眠状態に入ってしまうと時間の感覚がかなりおかしい。二時間の作品を平気で聴き続けられる。二時間オナニーし続けるって異常でしょ? 10分の Youtube だってずっと見続けるのが苦痛な場合さえあるってのに。この非常に時間がかかるということに加えての中毒性。これも覚悟して始めないといかんと思うよ。

まぁ「被暗示性」の話をしたでしょ。かかりやすさは結構人それぞれだし、あと結構かかるためのコツがいるというかね、始めたばかりだと全然かからなかったりする。ワタシは今では結構深く入れて、かなり気持ちよくなれるが、いわゆる「絶頂」はまだ経験してない。直前、て感じな。けどね、もう男の射精とは全然違うぞ、持続時間の長さが全く違うし、気持ちよさの質も全然違う。そう、えげつなくエロいんだこれが。(しかも催眠暗示によるものなので、現実にはありえない「ゼリーになって食べられる」みたいなことで性的快感を得たりする。)

うん、まぁそんな感じかな。そうそう、「有用性・有意義」なんだけどね、当然「催眠術」の利用方法は、催眠オナニーのような趣味の範疇だけでなくて、実際に臨床医は治療にも使うわけなんだけれど、「主として催眠オナニーを目的とする音声を作成する同人サークル」の方々は、結構「全年齢向け音声」というのも出していて、たとえば「痛みの緩和」に使える音声、なんてのもある。「意識向上」なんてのもあるね。こういう「自己啓発」にも使えるんだよ、催眠は。

そういうわけで、改めての紹介になるのだけれど:

500文字という制約と、日本人声は一種類しかないという制約は大きいけれど、SSML が使えるのは良いと思う…のだが、PAUSE が使えるだけで随分ありがたいものの、EMPHASIS は効いてなさげね:

1 <emphasis level='moderate'>注意事項</emphasis><emphasis level='stonrg'>です</emphasis>2 <break time="2s"/>
3 気分や体調の優れない時は、視聴をお控え<emphasis level='reduced'>ください</emphasis>

自分で催眠音声スクリプトを作れるとは思ってはいないけれど、フリーの台本を読ませてみる、なんてことは出来ないかなぁ、なんてことを思った、てわけね。実際キャプチャで貼り付けてる文言は、催眠オナニーのフリー台本の一文。

自分でスクリプトを書きたいと思うことはあるよ。ワタシはときどきヒドい頭痛になる日が2日くらい続くことがあるんだけど、そうしたときに頭痛薬以外の緩和手段があるといいなぁと。一つには「合谷」などのツボマッサージがあるんだけれど、感覚的には催眠音声でもたらされる血流改善の方が即効性がある気がしててね、そういう音声が欲しいんだけれど、ジャストフィットなのはまだないんだよなぁ。「生理痛緩和」なんてのはあるんだけれど、これ、催眠状態に入ってしまえばまぁ男のワタシでも使えるんだけれど、催眠解除後に「女性としてのワタシ」に話しかけられるのがやはり違和感というかムリで。(実際入っちゃえば女になりきれるよ、けど覚めればやっぱ男だもん。)

えっーっととと、どう話をまとめるかね…。

ひとまず「催眠オナニー」略して「サイニー」は、これは「ほんとうです、偉い人にはそれがわからんのです」てことでいいかな? この気持ちよさは、やってみないとわからない。変な話だけど「射精する気になれん」。もしくは射精するのがもったいない、かな。

そして、なんでワタシのサイトでこんな話を書いたのか、てのは、これまでも割とネタにしてきた心理学の話だし、まぁぶっちゃけセルフメンテナンスのテクニックにもなりうるよ、てことを言いたかった、てことね。そうなんだけど、メリットの話だけ出来ない、てことで、ここまで長々と書いてきた、そういう話。エロいよ、みんなもやってみ、てだけならワタシのサイトに書くことではない、と。