ffplay の display window の「位置」

Unix 育ちなんだから「geometry」とかで行けて欲しいんだがなぁ…。

ffplay をあえて使う理由ってなんだろうか、とは思う。2000年代あたりは「エンコーダ乱立」状態があったことから、「ffmpeg ファミリなら再生出来る / Windows の directshow フィルタをインストールしまくってればメディアプレイヤーでは再生出来る」みたいな、「使い分け」の面はあったんだけれど、最近はかなり収束してきたんで、せいぜい10種類程度のデコーダが扱えれば「どっちでもいい」くらいの感じだろう。多分そうなると「コマンドラインから動かしやすい」ことと、「詳細情報がすぐに得られる」こと、つまりちょっとしたデバッグ用途としては ffplay は価値がある、てことであろうか。

「使いやすい」かどうかで言えば、「キーボードで操作出来る」のが嬉しかったりはするものの、ffmpeg 本体同様に、ffplay の膨大な仕様は、誰一人使いこなせやしないであろうよ。普通は初見では「なにこれ使いにくい」思うであろうなぁ。

さて。ディスプレイの解像度を超える(か全く同じ)ような動画ファイルってあるじゃない? いわゆる HD とか 4K がそうねさ。これを ffplay (Windows 版)で再生しようとすると…。

相当困った状態に陥る。

何が起こるかと言うと、左上象限ちょうどめいっぱいが画面の外にはみ出る。なんつぅ器用な…。つまりタイトルバーがはみ出ちゃってるわけなんだけれど、「普通の Windows アプリケーション」だったらこれでもどうにか復旧出来るんだけれども、ffplay はその「キーボード操作出来る」が邪魔をして、ウィンドウ移動が出来ない。そう、SPACE が「一時停止/再生」なのだ、だから「ALT + SPACE」でメニューを出して移動、が出来ない。

でなー、ないのよ、「位置指定」。-x-y があって期待を持たせるが、これはその名前に思いっきし反し、「width、height 指定」である、これは。

全然腑に落ちんよ、-x-y 指定するとド真ん中に表示されやがんの。なんで解像度超えたらこの中央表示の振る舞いをなんでしないのよ…。

これはもうどうしようもないようで、

1 me@host: ~$ ffplay -x 800 -y 600 DekasugiteKomattyau.mp4

とサイズ指定で始めて、そのあと普通にマウス操作なりで最大化なりなんなりする、こういう回りくどいやり方しかなさそう。

あるいはまぁ…一応仮にハミでちゃってても、「f」でフルスクリーンには出来るので、それでいい場合はそれでもいい。

ほんとかなぁ…? こんなん UI としてはかなり致命傷だと思うんだけど…。