翻訳に携わるとオイシイはなし

ここ2週間くらい、翻訳プロジェクト関係にちょっと集中している。

ワタシ自身は「不完全な翻訳」でもそんなには困ることがないのは、Python 公式ドキュメントの翻訳はいつでも原文に飛べるから。多くの Python 使いもそうだと思う。

そうは言っても、ワタシが Python が良いと思うもののかなり上位に来るのが「ドキュメント品質」なわけで、そう思う手前、不完全な翻訳を軽視も出来なくて、余力さえあれば手直ししたいし、未訳は訳してしまいたい。

本音の本音としては、ちょっとくらい不完全なくらいでブーたれるエンジニアなんかしめばいいもみ、と思うけどね、「中の人」としてはさ、やっぱ出来るだけ完全でありたい、てのがまぁ、「性(さが)」ですよ。そりゃぁそうでしょう?

そういうわけで「ワタシが」翻訳に参加するのは原則として「エンジニアとして気持ち悪いから」なんだけど、人に翻訳を薦める理由は全然違うよ。

翻訳作業って、結局のところ「知ってるものでも知らないものでも、非常に細かな記述を相手にする」わけね。つまり「自分が使うために読む」のの何十倍も「些細な」ことまで読むことになる。とするとな、「を、こんな機能、あったのか」とか「あ、そういう意味だったのか」と、相当知ってたつもりのものでさえ、あるんだわ。

つい先日 2.7 の re の最新への追従作業で気付いたのが re.DEBUG。気付いた、というか、元々ドキュメントされていなかったんだから、これを知ってた人は半分以下じゃないのかなと思う。まぁ help や pydoc で気付けるからさ、公式ドキュメントに記述がないから気付けない、というもんではないとは言え、公式ドキュメントをベースに理解する人はやっぱ多いでしょう。

ほかにも関わった部分で気付いたことなんか枚挙に暇がなくて、2.7 の round()3.x の round() の違いには、翻訳プロジェクトに関わる中で知った。(しかもこれ、変更点として説明されてない。)

てわけで…。翻訳プロジェクトに参加してみない?

一日一文、でさえ結構疲れるかもしんない。それでも参加者が多くなればそれだって十分に「足しになる」と思うよ。現在 Python 3.4 の翻訳達成率 75%。これは原文も更新が続けられているために、それに対応して未訳も増えるから、なのです。