EvernoteとScanSnapの薦め、なんかアタシがすることでもないよね

季節外れの、私的 EvernoteとScanSnapの薦め

前置き

案外食傷気味になってたりはしない? 大丈夫?

これだけの人が薦めるからには良いものに違いない、と素直に思える気持ちとさ、人とは違うものを使いたい、みたいな気持ちってさ、まぁ大抵の人は両方あるんでしょうけどね、「恋愛はイキオイとタイミング」に近いというかさ、こういうのって、キッカケが大事だったりもして、タイミング外すと入りにくかったりするよねー。

まぁ、「これだけの人が薦めるからには」なんでそれでもアタシが? しかも季節外れも良いとこだ、っと。そりゃ、アタシにも思い入れあるからですわよ、一言いわせてよ。

結局のところ Evernote は何をもたらしてくれるのか

「ソフトウェアが支持されている」んじゃない

まず一番大事な点。「ソフトウェアが支持されている」んじゃない、ってことです。それもないとは言わないけれど、人を惹きつけるのは、名前が謳う「どこでもドアいつでもノート」という考え方・文化と、それを現実のものにするための、シームレスで巨大なサービス全体、なんですな。

ノートって何だったろうか

でさ。じゃぁ、「ノートって何だったろうか」、と考えるわけ。

よくよく思い出してみよう。あなた、何のために、誰のためにノート書いてた? 書いてる? 授業のノートを人に貸してばかりいたような優等生は別として、誰だって「自分のため」にノートを書くのであるし、なぜにノートを「書く」かと言えば、普通は2つ:

  • 整理のため
  • 書くため

「書くために書く」は誤字ではなくて、これは脳科学・認知心理学の裏づけがある話で、「忘れるために書き出す」「陳列することで俯瞰する」という、「整理するために未整理のまま書き殴る」ことには、効果があるのです、てことな。

電子ノートってなんだろう?

じゃあさ、じゃあさ、「電子ノート」ならではのことって、なんだ? そう。「検索性」「編集容易性」てなことだよな?

Evernote が他と違っていたのは、「手書きだろうがタイプセッティングだろうが画像だろうが」、どんなものからも文字情報を拾い上げインデックスし、「ワタシのために」何が何でも目的とする検索をしようとしてくれること、もしくは「整理したいと思ったらそれを全力でサポートしてくれること」、にも関わらず、「整理したいと思わない限りは何の手段も押し付けず、ただひたすらに書き殴ることに集中させてくれること」、言ってしまえば、たったこれだけのことだったのだ。

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技術的には、OCR がかなり優秀。私の手書き文字の識字率も、結構高いよ。だから、手書きのスキャナ画像から割と平気で拾い上げて検索してくれる。それとね、「容量制限」の考え方も独特で面白い。「編集」すると、削除であろうが「容量を使った」扱いになるので、最初は面食らうんだけど、これは「ネットワーク帯域」に対して課金してる、と考えればわかりやすいと思う。そしてだ。「ディスク容量」という意味では、実は本当に∞。だって、毎月制限クリアされるんだもん。

誰得?

さぁ、それでは、だ。このサービスによって、「ワタシ」は何を得たんだろう?

そう。「世界中どこにいても使える、自分専用データベース、自分専用検索エンジン」、Evernoteはいつでも「ワタシだけのために」いてくれるのだ。だって「ノート」だもの。

ワタシのノート(Evernote WEB):

ScanSnapとともに

手書きのアイディアメモとか、健康診断の結果とか、領収書とかレシートとか。「捨てるに捨てれなかったものたち」を、「スキャナで取り込む」だけで終わっていたら、ただ電子化されただけで置き場所に困ることは変わらない、だったのであるね。大事なら媒体に焼きたくなってしまうでしょう? どこに置いとく? いつ使う? 使うとき探すのだよね? 何枚も DVD-R 、入れては出してみる、のだよね?

Evernote とスキャナの相性は抜群で。両者そのために生まれたのではないか、と思うほどに。

いつでも探し出せると思うからこそ、安心して乱雑に書き殴れるし、安心して収集癖を発揮出来る。管理は Evernote がやってくれる。保管場所にはもう悩まない。

スキャナが ScanSnap でなければならない理由は、そんなにはない。けれど、SV600 (オーバーヘッド読取方式) は是非検討してみて。これね、「紙面に触れずに読み取れるので、原稿を傷めません」がウリということになってるけれど、それよりはむしろ「領収書とかを何枚も適当に置いても一気に読み取って、(失敗もするけど)割と賢く切り取ってくれる」ことの方が、オイシイと思うな、ワタシは。

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ブラウザアプリ・WEBサービスで取り揃えるのがお奨めよ

生涯一度として Mac ユーザだったことがないワタシは、Mac についてはわからんのですが、Windows、linux を主食にしてるアタシには、Evernote WEB が性に合ってます。スッキリしてて使いやすいしね。Windows 版のデスクトップアプリもあるんですけどね、WEB 版にはない機能も少しあって、たまには使うんですけどね、だけどさ、linux と常に行ったり来たりするもんだから、WEB 版だけ使ってる方が、ワタシには便利なの。

周辺アプリとしては、Skitch だけは、WEB 版(というか Chrome 拡張)とデスクトップ版の両方使ってます。

ScanSnap の Evernote 連携はあんまり使いやすくはなくて、なので、普通に「Picutureフォルダ」に書き出して、手作業で Evernote に突っ込むことが多いですな。

あまりに「何も出来ない」ことに驚け

「成果物としての文書」を書く機能は皆無です。それを少しでも求める人は、そしてそれでも Evernote を活用したい、と思うなら、考え方を少しシフトしてやる必要があります。

つまり。

「完成品としての文書は別のもので書き、Evernote を保管場所に使う」のです。まぁこれこそが「ノートブック」の考え方でもあるね。何なら本棚と考えてもいい。好きなように考え、好きなように使う。これが Evernote 流儀。

本当のことを言うと、Evernoteは人を選ぶ

まず「アイディアを捻出するためにはとにかく書く・描く」が習慣づいている人たちが喰いついた。そのためのものだからさ。そして、その価値が飲み込めない人々が、「ワタシには合わない」と離れていく。だからまぁ、「なんにも出来ない(ようにみえる)」アノ UI は、ちょっと罪かもね。

「なんのことかさっぱりワカラン」という人は、「ただひたすらに WEB クリッパー」と「画像とか PDF をただひたすらに放り込む」だけでも始めてみると良いと思うのですよ。だんだん理解出来てくればしめたものだし、そうならないなら、やはり貴方には合わないのかも、今は。そして1年後に思い出してみて。そのときこそわかるかもよ。


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